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【ステンドグラス制作】赤いケイムランプ2【その4・完成】

前回の続き。


表裏全面ハンダ~仕上げ→完成までを。

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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/2.8, ISO500, Photo by eto

全面ハンダ - The entire surface of the solder

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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO3200, 1.3EV, Photo by eto

表の全面ハンダをする前の、ケイム磨きをしたところ。ペーストで汚れていれば洗浄する必要があるが、今回は液体のフラックスを使ったので、そのまま鉄と真鍮のブラシで表面を磨いただけの状態。


併せて、ケイムをしっかり内側に潰しておく。この段階で形の歪みもできるだけ直しておいたほうが良いが、裏のハンダを行う直前に行っても良い。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO5000, 1.3EV, Photo by eto

表の全面ハンダが終わった状態。もう少しきれいにできれば良いのだけれど・・・。


ケイムが細かいと、綺麗に仕上げのが難しい。。


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SONY DSC-RX1R , 1/400, f/2.8, ISO100, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO800, 1.3EV, Photo by eto

裏返して裏側のケイムをハンダするのだが、その前にラインを綺麗に揃える必要がある。


見ての通り、縦も横も全く揃っていない。特に縦は、ケイムを内側に倒すため、裏の面にかなりの「たわみ」ができる。それを、木片などを使って丁寧に修正していく。横のラインも、完全に揃うよう、地道にラインを合わせていく。


一発では綺麗に揃わないので、全体を少しずつ修正することを何度も繰り返す感じで進める必要がある。


そして、表から見た形の歪みを、この段階で可能な限り直しておく。裏のハンダをしてしまうと、形の歪みはほぼ直せない。


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SONY DSC-RX1R , 1/250, f/3.2, ISO100, Photo by eto

おおよそ、ラインが揃ったところ。これでようやくハンダに入れる。


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SONY DSC-RX1R , 1/125, f/4.0, ISO100, Photo by eto

裏は、接点のハンダしつつ、同時に全面にハンダをしていく。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO1000, Photo by eto

キャップの個所は特に厚盛りで。このように段差と隙間を埋めるには、相当な量のハンダを要する。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO1600, Photo by eto

裏の全面ハンダができたところ。しわが多く、綺麗とは言えない仕上がりだが、斜面を綺麗にハンダするのは、なかなか至難の業なので。。。特に縦のラインは。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO250, Photo by eto

熱湯と洗剤で綺麗に洗浄を行ったところ。ピカピカ。ガラスに書き込まれたマジックのインクも、この時点で綺麗にしておく。






仕上げ・完成 - Finish to Completion

硫酸銅で表面を腐食させる前に、ケイムの表面を鉄、真鍮のブラシでよく磨いておく。


そして、今回の腐食には、いつものブラッキーではなく、先日作成した、自家製の硫酸銅溶液を使用する。


硫酸銅溶液の濃度は、おおよそ3~5%程度のものを使用。スポンジで擦るという、いつもと同じ手順で、入念に表面を腐食させる。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO400, Photo by eto

腐食後がこちら。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO800, Photo by eto

色の濃さは十分過ぎるくらい。今度はもう少し薄め、1~2%程度で試してみようと思う。


そして表面に、何とも言えない玉虫色の艶が、結構強く出ている。ブラッキーでも稀に出ることがあるが、硫酸銅はかなり強く出るようだ。これはこれで悪くない。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO800, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO1000, Photo by eto

裏側も綺麗に染まった。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO1250, Photo by eto

完成。


硫酸銅による腐食は、作業中の濡れた状態とその後の乾かした状態では、かなり違って見える。そして、乾燥後も、時間の経過と共に表情が変化してくるようだ。






ギャラリー - Gallery

今回は、ランプベースにセットして、テーブルランプのような感じにしてみようかと思う。


と言うか、宙に吊ってもみたのだが、あまりパッとしなかった。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO2000, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO2500, Photo by eto

こうして見ると、各ガラスピース間で、あまり色の差が出ていない。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO400, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.5, ISO640, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/3.5, ISO640, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO800, Photo by eto

窓ガラスに反射して映る姿の方が、しっとりとして綺麗だった。電球のワット数を下げれば、また見え方は違うのだろうと思う。






振り返り・反省点 - Reflection

デザイン

元々は宙に吊るす想定だったが、そうするとイマイチこじんまりとしてしまった。設計の段階で、もう少しイマジネーションを働かせて完成図をリアルに想像できていれば良かったのかもしれない。


ランプベースや配線関係のパーツはその辺にあるものを使ったが、ステンドに対しての安っぽさは否めない。ただ、このランプシェードに見合った高級なランプベースは高すぎて買えないし、それ以前に殆ど流通しておらず、入手することもままならない。


色味は、光を入れると思った以上にガラスピース間で差が出ず、全体的に同じ感じになったな、という印象。一番下の細いリップルもあまり目立たず。良いような悪いような・・・。作り終えた直後は目がおかしくなっているので、もう少し間をおいて再評価したい。


シンプルなデザインとしてはこれで良いのかもしれないが、もう少し凝った線のものを、次回は作りたい。


形の正確性、歪み

こうして完成した写真を見るとそんなに分からないが、今回も結構カタチが歪んだ。


正直、これ以上正確に組むには、今の技量では、型のようなものを使うしかないと考えている。例えば、木製の径が300mmの半球を使って、それに沿って組む、というようなやり方をするのが理想だが、そんな都合の良い型がある筈もなく・・・。


ガラスピースの一辺がもっと大きければ、ガラスに合わせて組んでいけばある程度正確になるのは実証済みだが、小さいピースは、ブレが大きくてそれができないので、何とも苦しい。仮にそのピースを組む時は歪まなくても、上の段を組んでいる時に下の段が歪んだりもするので、正直、縦の線が正確に中心線に向かって真っすぐ綺麗になることは、今の目見当での組み方では、不可能に近いような気がしてならない。


手作りなんだからこの程度の歪みはOKとしてしまう手もあるが、今の段階ではまだ正確に組むことを目指したい。


プロセス、進め方

今回もガラスピースが大きかったのは前回書いた通り。そこは次から修正するとして、それ以外は、まあ進め方自体には大きな問題はなかった。だが、まだまだもっと洗練させないといけない。


良かったところ

・パッと見はそんなに酷くない。

・予定より早く、1か月半で完成した。






今回使ったガラスもそうだが、ウロボロスというメーカーの、そこそこ高価な、赤い、ランプにしか使えなさそうなガラスが大量にあるので、またいつになるか分からないが、同じ系統のランプを作ろうかとは思う。ただ・・・


マンションの管理会社から電話が来てしまった。。。


どうやら、下の階の住人から、騒音がなりうるさいと苦情が出たようなのだ。遂に来たか!


今住んでいる、このマンションのようなアパートのような建物は・・・壁がかなり薄い。同じ階の両横の部屋には、多少気を使っていたけれど、まさか下にそんなに響いていたとは・・・


一番は釘を打つ音、次がルーターだろうなと思う。ガラスカットの時の割る音やカッターがガラスの縁に当たる音なども、多少うるさいかもしれない。


と言う訳で、もう家では制作は厳しそうな状況になってしまった。。。家での制作を止めるか、多少手間がかかっても、釘を打たずに制作する方法を編み出すか、しなければならない。


引っ越しをしたいところだが、諸事情からそう簡単にできることではなく・・・、困ったものだ。物件は探し始めようかと思うが、音を出すのがある程度許されるそんなに高くない部屋が、この都心で簡単に見つかるとは思えない。


まあとりあえず・・・、当面の目標は、自由にステンドを制作できる場所を見つけることだ。それがないと始まらない気がする。最近ようやく、ステンドをこの先ずっと続けていく腹積もりが出来たところなので。


と・・・、最後に若干暗い話題になってしまったが、とりあえず完成してよかった。次のステンドはパネルを組もうと思うので、とりあえずは騒音を気にしなくて良い、「デザイン」から進めようかと思う。



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