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若冲展へ行ってきたら色々と凄かった件

伊藤若冲の展示を上野の東京都美術館まで見に行ってきた。


2時間半並んだけど、まあ十分にその甲斐はあったかな。

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伊藤若冲

「若冲の前に若冲なし、若冲の後に若冲なし」


そんな言葉で称される程の、江戸時代に活躍した、空前絶後、奇想の天才絵師。


1716年、青物問屋「枡屋」の長男として生まれ、23歳で父の死に伴い家督を継承。その後も商売の傍ら、大好きな絵を描きながら何不自由なく暮らす。


30代になり狩野派の門を叩いたり独学で腕を磨いたりと試行錯誤を経て、徐々に己の中のビジョンを明確にしていったようだ。30代後半に描いた画ではすでにその技量は相当な域まで達しており、その後の作品の礎となる表現技法を会得していたように思える




そんな若冲が本格的に絵師として活動し始めたのは、齢40となり家督を弟に譲って早々と隠居した後。現代で考えてもかなりの遅咲きと言える。


彼の代表作と言われる全30幅の動植綵絵は、隠居後の40代に10年の歳月を掛けて描かれた超大作だ。その後も84歳で亡くなるまで、数多くの傑作を世に放っている。


伊藤若冲-Wikipedia




若冲展@東京都美術館

若冲を自分が知ったのは、いつだっただろうか。具体的には覚えていないが、10年か15年くらい前だと思う。画集を通してではあったが、その圧倒的な密度と色彩・構図、言葉にできない魅力に強く惹きつけられ、直ぐにファンになった。


滅多に展示がされないこともあり、半ば実物を見るのは諦めていたが、運よく今回、東京で大規模な展示が行われ、ようやく実物を目にすることができた。


5月某日、東京美術館のサイトを確認すると、朝の時点で約4時間待ちとのこと。絶望的な気分になる。。展示期間が短いことは知っていたが、まさかこれ程とは・・。


が、先に見に行っていた知人に話を聞いたところ、絵を前にしてあまりの感動に涙が溢れてきたと聞かされる。速攻で、行く覚悟を決める。


愛車で上野までカッ飛ばして美術館付近まで行くと、長蛇の列が目に入る。あぁ、俺は今からここに並ぶのか。。5月とはいえ、炎天下の中、屋外で並ぶのは楽ではない。列が長すぎて、給水所が幾つか設けられている。日傘を配る係員の方々。チケットを購入し、意を決して列に並ぶ。大丈夫、スマホの充電は十分だ。何とかなるさ。。思い返せば、こんなに並んだのは、名古屋城のシャチホコが地上に降りてきた時以来な気がする。


ただ、思っていたより列の進みが早く、2時間半ほどで入場できた。しかし、ここからがまた大変。人が多すぎて絵に近付くことができない。。3つのフロアに渡る大規模な展示であったので、出来るだけ人が少ない個所を見つけては見て歩く。これだけ人が多くては係員の人たちも大変。常に大声で「足を止めずに~」「比較的空いているところから~」といった、注意を促す言葉を発している。


客層としては、年配の女性が多かったように思える。全体的に年齢層は高め。不思議に思ったのは、外国人が皆無だったこと。流石にこれだけの列に並ぶのは日本人くらいか・・と、日本人の特異体質を再認識。


さて、肝心の展示内容。これが凄かった。


正直、行く前は、あまりどの絵が出展されるか把握していなかったのだが、なんとあの動植綵絵が30幅全て揃っている!!マジかー!!!


それに、あのクジラも像も、モザイク画も・・。83年ぶりに都内で発見されたという「孔雀鳳凰図」も。兎に角、圧巻の品揃えであった。


結局、閉館間際のほんの少しの間だけしか近くでは鑑賞できなかったが、長時間並んでまで見た甲斐は十分にあった。


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旭日鳳凰図 絹本着色 1755年


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紫陽花双鶏図 絹本着色 18世紀


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象と鯨図屛風 紙本墨画 1797年


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象と鯨図屛風 紙本墨画 1797年


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蓮池図 紙本墨画 1790年 重要文化財


画像がないので載せられないが、他にも水墨画や版画など、ファン涎垂の作品がズラりと並んでいた。


何の気なしに見に行ったけど、実はすごい展示だったようだ。ここまで一堂に会するのは、生きている間には二度とないかもしれない。


若冲展-Official
若冲展、激混みで絶望。伊藤若冲 動植綵絵大きな画像で見たい人用 まとめ

↑ありがたいです。が、端がちょん切れてる絵が多数・・・。






感想

はじめてのリアル若冲を目にした率直な感想。


先ず真っ先に思ったのは、デカい!ってこと。勝手に想像していたより倍くらい絵がデカい。そして発色良すぎ。もっと古びた感じかと思ってたら、あらまあ、なんと鮮やかなこと・・特に白が退色してないのにびっくり。250年前の歳月を経てこの輝きは驚きです。

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そして、繊細、緻密という陳腐な言葉だけでは言い尽くせない完璧に近い筆致。発色の良さも相まって、イラレで描いたデジ絵かと錯覚するほどの隙のなさ。


それでいて、そんな絵だけでなく、シンプルな構図の水墨画やユーモアあふれる砕けた絵なども描けてしまう。守備範囲の広さも特筆モノ。


・・・と、長くなりそうなので、また今度、もう少し詳しく分析したいと思います。






若冲は生前に「千載具眼の徒を竢つ。」(自分の絵を分かってくれる人を千年待つ、というような意味。)と言い残したそうだ。それはすなわち、当時、理解者がいなかったことを意味する。


若冲さん、千年どころか、200年ちょっとで、見つかっちゃったね。それも何万人もの人に。。





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