JIS Conventional Color Name
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さくらいろ
ごくうすい紫みの赤
10RP9/2.5 #FEEEED
満開の山桜の花のような淡いピンクの色名。平安時代を通じて最も愛好された色名であり、「古今和歌集」にも登場している。この時代以降、桜色は詩歌の中に定着した。染色の色名としては紅染めの中で最も淡い色調の色が桜色と呼ばれている。
こうばいいろ
やわらかい赤
2.5R6.5/7.5 #E08899
紅梅の花のようなピンクの色名で、平安時代には冬から春にかけての色として愛好された。しかし、清少納言によれば、色が豊富な春のさかりには、紅梅色はややくどいと感じられたのか「すさまじき」色とされ、また見飽きのする色とも述べられている。
あかねいろ
こい赤
4R3.5/11 #A0283A
温帯アジア原生のアカネの根を原料とする植物染料によって染められた濃い赤を表す色名が茜色。茜色に照りはえる、という意味の枕詞『あかねさす』は、すでに「万葉集」にも用いられていた。茜は日本最古の植物染料の一つだったと考えられる。
れんがいろ
暗い黄赤
10R4/7 #974E33
煉瓦にはいろいろな色調のものがあるが、代表的な色は赤煉瓦の色で、英語でも17世紀に登場したブリックレッド(brick red)の色名が一番早い。日本人がこの色名になじむようになったのは明治の文明開化以降のこと。
さんごいろ
明るい赤
2.5R7/11 #f5b1aa
珊瑚には様々な色があるが、西洋、東洋とも装飾などで珍重されたのがピンク系といわれている。そのために明るい赤の色名となった。絵の具の色名ととして珊瑚種珠色(さんごしゅいろ)が古くから知られていたが、後に珊瑚色という色名として慣用されるようになった。
しゅいろ
あざやかな黄みの赤
6R5.5/14 #ED514E
硫化水銀を原料とする鉱物顔料「銀朱」の色を表す色名。水銀から銀朱がつくられる以前、すでに天然の硫化水銀の原鉱からつくられた朱が「真朱(しんしゅ)」「朱沙(しゅしゃ)」などの名前で知られていた。印鑑の朱肉の色は、今も日本人の日常生活には欠かせない。
くりいろ
暗い灰みの黄赤
2YR3.5/4 #754C38
栗の実の皮のような色のこと。「栗皮色」という別名もあるが、これらの中世から近世にかけての呼び名よりは、平安時代の「落栗(おちぐり)」という名称のほうが、より文学的で洗練された表現といえるだろう。
やまぶきいろ
あざやかな赤みの黄
10YR7.5/13 #FFA500
ヤマブキの花のような鮮やかな気を表す山吹色は、平安文学では黄の色相を代表する色名で、ときには黄金色の形容にも用いられた。ピンクや紫の花からとられた色名は多いが、黄色の花から名づけられた伝統的な色名は山吹色いがいにはほとんど見あたらない。
おうどいろ
くすんだ赤みの黄
10YR6/7.5 #C18A39
日本画の黄土の絵の具は水酸化鉄を含む泥土からつくられた顔料である。天然の黄土の色の色名でもあるが、黄土は地球の北半球のほとんどでみられる。英悟の色名ではイエローオーカーとなるが、この色名は1480年頃にできたもの。
うぐいすいろ
くすんだ黄緑
1GY4.5/3.5 #71714A
鶯の羽毛のような暗い黄緑色の色名。日本語の色名には動物の毛皮から名づけられた色名は少ないが、江戸時代になると身近な鳥の羽毛の色を表す色名がよく見られるようになる。この鶯色もその一つである。
せいじいろ
やわらかい青みの緑
7.5G6.5/4 #80AA9F
中国の唐の時代につくられた青磁は、平安時代に日本にも知られて「秘色(ひそく)」と呼ばれていた。その青い磁器の肌のような色の染色の色名が後に青磁色と呼ばれるようになった。
あいいろ
暗い青
2PB3/5 #2E4B71
藍染めの起源は神話、伝説の時代に遡るほど古く、藍は人類最古の植物染料といわれている。日本ではタデアイ(蓼藍)が藍染めに用いられてきた。19世紀末に藍染めは化学染料に変わるが、その色と色名は昔のまま藍色、インディゴとして通用している。
からしいろ
やわらかい黄
3Y7/6 #CDA966
おでんなどでよく使われる練りカラシの色で、ややくすんだ黄である。カラシナの種子を粉にして練ったものであるが、今はチューブ入りのものが使われる。英語ではマスタードやマスタードイエローと呼ばれるが、この色名はJIS規格にはない。
もえぎ
つよい黄緑
4GY6.5/9 #96AA3D
春に芽吹く若葉のような黄緑色を表す伝統的な色名。萌葱とも書く。平安時代以来、新鮮さ、若々しさを象徴する黄緑色の代表的な色名だったので、今後とも後の世代に伝えていきたい色名の一つである。
わかたけいろ
つよい緑
6G6/7.5 #49A581
竹の幹の緑を表す色名の中でも若い竹の色を表現している。成長した竹の色の青竹色、くすんだ緑色の老竹色とともに、いわば竹の色の3点セットのようであるが、若竹色の色名が一番新しく、化学染料の時代になってから生まれたものだったようである。
あさぎいろ
あざやかな緑みの青
2.5B5/8 #0087AA
染色の色名としては青と緑の中間色相を表す。平安時代に薄い黄染めを表す浅黄という色名があったため紛らわしいとされてきた。浅葱色は葱(ねぎ)の若芽のような色という意味。葱の色より青寄りの色で、明るい藍染めの色の色名として慣用されてきた。
そらいろ
明るい青
9B7.5/5.5 #95C0EC
天候により空の色は様々に変わるが、これは晴天の青空の色を表す色名。英悟ではスカイブルー。多くの言語で明るい青は空の色と呼ばれている。古くから一般的な色名として知られている色である。
るりいろ
こい紫みの青
6PB3.5/11 #3451A4
古代インド、中国で珍重された青い宝石の瑠璃のような色を表す色名で、瑠璃は仏教では七宝の一つに挙げられている。すでに平安初期には瑠璃色の色名が生まれている。おそらく瑠璃は青い宝石ラピスラズリ(lapis lazuli)の音からとられた略語。
ぐんじょういろ
こい紫みの青
7.5PB3.5/11 #414FA3
青の集まりを意味する鉱物顔料の伝統的な色名。群青は藍銅鉱(らんどうこう)を原料とする岩絵の具で、古くから青の表現に欠かすことのできない貴重な顔料とされてきた。現在も日本画の絵の具に用いられており、この色名は一般にも良く知られている。
なすこん
ごく暗い紫
7.5p2.5/2.5 #47384F
黒に近い紫色から連想されるものはやはり茄子しかない。英語でも茄子のエッグプラント(eggplant)が色名である。染色の色名であるが、近代になって流行した色名といわれている。
あやめいろ
明るい赤みの紫
10P6/10 #C27BC8
アヤメ科ハナアヤメの花の色である。アヤメの名は葉に美しい文目(あやめ)があるところからきている。漢字で書くと菖蒲色となるが、同じ漢字を書くしょうぶ色はサトイモ科の多年草の花の色で、あざやかな青みの紫を表す。
ききょういろ
こい青紫
9PB3.5/13 #4A49AD
キキョウの花のような青紫色の伝統的な色名。昔は「きかういろ」とも呼ばれたそうである。近世では染色の色名として用いられてきた。旧暦の初秋の気配を感じさせる色名の一つである。
ぼたんいろ
あざやかな赤紫
3RP5/14 #C24DAE
牡丹の花は平安時代に「ほうたん」の名で鑑賞されて以来、室町時代にかけて多くの寺院で栽培されていたという。色名としてはマゼンタのような華やかな赤紫色を表す。化学染料が出現する以前の伝統的な色名で、その色を表す色名はこの牡丹色しかない。
きなりいろ
赤みを帯びた黄みの白
10YR9/1 #F0E2E0
何も加工しない生地のままの繊維の色表したごく新しい流行色の色名である。工業技術社会がもたらしたあまりにも人工的な生活環境に対する反省と反発から、素朴な自然志向の時代風潮が生まれ、色名もこのように古典回帰を志向することになった。
wine red
こい紫みの赤
10RP3/9 #83274E
赤ワインのような色を表す英語の色名。ワインの歴史は非常に古いが、英語で濃い紫みの赤の色調を表現する色名になったのは18世紀のことで比較的新しく、その当初からワインカラーといえば赤ワインの色のことであった。
carmine
あざやかな赤
4R4/14 #BE1E3E
日本の真紅は紅染めであるが、西洋の真紅は中南米のサボテンに寄生する介殻虫(かいがらむし)のコチニールから採取された動物性染料の赤。コロンブスの新大陸発見によってヨーロッパにもたらされた。色名となったのは16世紀からといわれる。
bordeaux
ごく暗い赤
2.5R2.5/3 #55353B
英語のワインレッドという色名ができる200年も昔から、クラレット(claret)という赤ワインの色を表す英語名が使われていた。これはフランスのボルドー産赤ワインに英語独特の呼び方。それが19世紀には国際的に通用する色名になった。
vermilion
あざやかな黄みの赤
6R5.5/14 #ED514E
東洋と同じように硫化水銀の朱の原鉱は西洋でも古くからしられていた。人造朱は9世紀頃のアラビア錬金術師の発見ともいわれている16世紀の終わりには朱より安上がりのイミテーションの朱色が登場したというが、どれも色名はバーリリオンであった。
scarlet
あざやかな黄みの赤
7R5/14 #DE4335
英語の色名としては13世紀には誕生していた。中世ラテン語のスカルラトゥム、さらに遡ればペルシャ語の織物の名前だったと言われている。日本語の緋色(ひいろ)に相当するとされている。
chocolate
ごく暗い黄赤
10R2.5/2.5 #52372F
コロンブスがカカオ豆をスペインにもちかえったのは1502年。ヨーロッパ人の好みに合うようになったのは17世紀後半で18世紀前半に色名としても使われるようになった。黒に近い色を表す色名になったのは20世紀の初めである。
beige
明るい灰みの赤みを帯びた黄
10YR7/2.5 #C1AB96
ベージュは13世紀ごろのフランス語で未加工、実漂白、実染色の毛織物の色の名前であった。イタリア語でつめものの綿くずのことだったとも。それが19世紀には英語の流行色の色名として高級な色のシンボルとされるようになった今はごく一般的な色名。
khaki
くすんだ赤みの黄
1Y5/5.5 #9A753A
カーキーはペルシャ語、ヒンズー語でちり、ほこりのようなという意味だったといわれる。19世紀半ば、インドに駐留していたイギリス軍の部隊が、この色の軍服を採用し、現地の言葉をそのまま色名にしたとのこと。ミリタリーカラーの始まりである。
cream yellow
ごくうすい黄
5Y8.5/3.5 #E8D5AF
乳製品として広く普及しているクリームの色は、中世には英、仏語ですでに色名になっていた。日本ではおそらく中国語経由で酥色(そしょく)という名前で入り、明治初年の教科書に紹介されている。クリームは今でたいへん一般的な色名になった。
salmon pink
やわらかい黄みの赤
8R7.5/7.5 #FFA594
18世紀にできた英色名。魚の切り身の色として最も特徴があるのはやはり鮭(さけ)の身の色である。他に魚の身からとられた色名はまず見あたらない。
peach
明るい灰みの黄赤
3YR8/3.5 #EBC0AF
日本語の桃色は花の色を表す色名。英悟のピーチ、仏語のベッシュ(pêche)は、どちらも桃の果肉の色を表す色名で、桃色とは色がまるで違う。色名は16世紀の終わり頃から用いられるようになった。
marigold
あざやかな赤みの黄
8YR7.5/13 #FFA000
キンセンカの花のような色を表す色名である。もともとこれは南欧産の植物で、英語の色名になったのは17世紀半ば頃のこと。日本語の山吹色と似ているが、山吹色のほうが色名としてはずっと歴史が古い。
sepia
ごく暗い赤みの黄
10YR2.52 #4A3B2A
イカが墨をだす墨汁嚢(のう)を感想させて粉末にした古代の絵の具の名前であった。ギリシャ語、ラテン語を経由してセピアは英語の色名として定着した。文字を書くインクや顔料としてイカ墨は広く用いられたが今は化学製品の色名に変わっている。
blond
やわらかい黄
2Y7.5/7 #E3B466
11世紀頃のフランス語の色名に由来するが、起源は古ゲルマン語で、単に明るい色という意味だったようである。それが主に金髪を表す特殊な色名になった。英色名としても15世紀には使われていたようである。
canary yellow
明るい緑みの黄
7Y8.5/10 #F7D54E
日本には18世紀、ヨーロッパには15世紀末に輸入されて、たちまちその飼育が大流行したというカナリヤの羽毛のような黄の色名。この鳥の原産地は大西洋上のカナリア、マディラ、アゾレス諸島である。英色名ができたのは18世紀の終わり頃である。
olive
暗い緑みの黄
7.5Y3.5/4 #605627
旧約聖書の創世記にはすでにオリーブの葉が出てくるように、ヨーロッパ人の生活には不可欠な植物。その実の色を表す英語の色名ができたのは18世紀。アメリカでは黄の色相の暗い色調を分類するための基本的な色名の一つとされることがある。
olive green
暗い灰みの黄緑
2.5GY3.5/3 #565838
オリーブのつく色は、イエロー、ブラウン、グリーン、グレイなどがあり、その色域はかなり広いが、17世紀に初めて英語の色名になったのはオリーブグリーンであった。これが生の実の色なのか葉の色のことなのかはわかっていない。
emerald green
つよい緑
4G6/8 #4DA573
緑の宝石として有名なエメラルドのような色を表す色名。この色の絵の具をつくろうとして、いろいろな緑色顔料が試作され、それぞれがエメラルドグリーンを名のるが、結局19世紀半ばにやっとクロームグリーンの絵の具の色名として定着した。
こい緑みの青
5B3/7 #005175
ヨーロッパ諸国の水夫、水兵などの海事従事者は伝統的に藍染めの制服を着用していたのがこの色名の由来とされているが、19世紀初期の流行色の色名としてたいへんよく知られるようになった。19世紀末には水夫の制服は化学染料の藍染めに変わってしまった。
sky blue
明るい青
9B7.5/5.5 #95C0EC
16世紀までの空色は、英語でスカイまたはスカイカラーと呼ばれていた。スカイブルーになったのは18世紀になってから。その頃、空の色を呼び分ける色名がいくつもできた。在天の神を信じる民族には、ただの空色だけではすまなくなったのである。
lemon yellow
明るい緑みの黄
8Y8/12 #E8C800
レモンは緑みの黄の代表的な色名になっているが、この色の絵の具が登場したのは19世紀後半のこと。この時代に合成無機顔料としてクロームイエローとカドミウムイエローの絵の具が生産されるようになり、その中の緑みの黄の絵の具の色名になった。
cobalt green
明るい緑
4G7/9 #5DC288
コバルト顔料は18世紀後半には実験によって発見されていた。英語のこの色名は18世紀の終わりに生まれている。しかし、ヨーロッパの画家たちがコバルトグリーンの絵の具を使うことができるようになったのは19世紀中頃になってからのことである。
viridian
くすんだ青みの緑
8G4/6 #156F5C
フランス人のギネが1859年に製造特許を登録した水酸化クローム顔料をもとにつくられた緑色絵の具の名前が語源。ラテン語の緑のヴィリディスから造語された名称である。現在ではクロームグリーンとともに緑を代表する絵の具の色名である。
turquoise blue
明るい緑みの青
5B6/8 #399ECC
ターコイズとはトルコ石として知られる鉱石のこと。この貴重な宝石は青と緑の中間色相を代表する色名としてもよく用いられる。英語の色名になったのは16世紀後半のことで、ターコイズはブルーとグリーンの両方の修飾語に使われてきた。
cyan
明るい青
7.5B6/10 #219DDD
古代ギリシャ語で、「暗い」という意味のcyanosという言葉から派生した色名とされている。この色名は印刷、カラーフィルム、染色などの、色を重ね合わせる減法混色による現代の色再現技術では、三原色の中の青を表す基本的な色彩用語になった。
baby blue
明るい灰みの青
10B7.5/3 #ABBDDA
乳幼児服の標準色の色名で、ベビーピンクyほりこちらの色名のほうが早くくつられている。それでも19世紀末のこと。しかし、もっと昔から、聖母マリアの青を、生まれた子どもに着せたいという願いを英仏両国の多くの母親が抱いていたということである。
cobalt blue
あざやかな青
3PB4/10 #2863AB
コバルトアルミン酸塩の顔料が1777年に吹管実験で発見されたとき、この英色名が生まれた。多くの画家たちがこの色の絵の具を使うことができるようになったのは19世紀中頃からで、この絵の具の恩恵を一番受けたのは印象派の画家たちであった。
ultramarine blue
こい紫みの青
7.5PB3.5/11 #414FA3
英色名になったのは16世紀だが、昔から青い石を意味するラピスラズリがヨーロッパに伝えられていた。、その粉末は貴重な顔料になり、海の彼方から渡来したことを伝えるこの色名が生まれた。19世紀前半には人口ウルトラマリンの工業生産が始まった。
lavender
灰みの青みを帯びた紫
5P6/3 #9E8EAE
ラベンダーの花のような色を表すこの色名ができたのは化学染料の発見とほぼ同時期の19世紀後半のことである。この花は水浴の際の香水に用いられたのでラテン語の洗うという意味のラバレ、青みのあることを表すリベレなどからこの名前がついたとのことである。
mauve
つよい青みの紫
5P4.5/9 #835FA8
1856年、イギリスの化学生パーキンが人類初の化学染料を発見した。その紫色の染料の色を、彼はフランス語でアオイ(葵)を意味するモーブと名づけた。英語にも同じゼニアオイの意味のマロー(mallow)があったのに、この色はモーブの名前で知られるようになった。
magenta
あざやかな赤紫
5RP5/14 #C949A2
減法混色の三原色の赤紫を表す色名。フランスでこの赤紫色の合成染料が発見されたとき、イタリア統一戦争で伊仏連合軍がマゼンタの戦場で勝利をおさめた。それを記念して、その色をイタリアに地名マゼンタの名で呼ぶようになった。
silver gray
明るい灰色
N6.5 #A0A0A0
日本でも欧米でも銀は白く輝くほど値打ちがあると思われたので、シルバーは17世紀までホワイトと呼ばれたりグレイと呼ばれたりしていたが、どちらも同じ色であった。炭酸鉛の白色顔料として知られた鉛白の絵の具にはシルバーホワイトが使われている。
navy blue
暗い紫みの青
6PB2.5/4 #333C5E
イギリス軍の制服の色といえば濃い藍染めの青と決まっていたので、日本でいう紺色は19世紀には英語でネイビーブルー通称で呼ばれていた。今では海軍の色というよりは紺色の一般的な流行色の色名として知られている。
violet
あざやかな青紫
2.5P4/11 #6D52AB
青紫系の英色名としては最も古いものの一つ。その記録は14世紀とされているが、この色名が知られるようになったのは、1666年のニュートンの可視スペクトルの発見がきっかけである。彼は虹の七色の一番短波長側の色をバイオレットと呼んだ。
purple
あざやかな紫
7.5P5/12 #A260BF
古代ギリシャ語のporphura、ラテン語のpurpuraなどに由来する紫の名称。英語のパープルは10世紀頃に生まれたようである。これらは色の名前が先なのか、古代紫といわれる貝紫を採取する一種の、骨貝のプルプラ貝の名前が先だったのかはわからない。
ivory
黄みのうすい灰色
2.5Y8.5/1.5 #E3D4CA
象牙は古代ローマですでに装飾や工芸品に用いられていた。英語の色名アイボリーも14世紀には使用されていたようである。フランス語のイボワール(ivoire)という色名の出現は英語より200年は早かったことになっている。
charcoal grey
紫みの暗い灰色
5P3/1 #4E4854
チャコールは木炭、炭の意味で、日本語では消炭(けしずみ)色ということになるだろう。英語でもチャコールグレイとチャコールブラックの二つの名前で呼ばれていて、どちらも同じ色のことだから、黒よりわずかに灰色を感じさせる色のことだとわかる。
ときいろ
明るい紫みの赤
7RP7.5/8 #F9A1D0
江戸時代まで鴇はどこでも見られる鳥だったらしい。全体の体色は一見白に見えるが、この鳥が飛ぶとき、翼の内側や風切羽、尾羽などが明るいピンク色をしていることがわかる。その色からとられた近世和装で流行した色名。
すおう
くすんだ赤
4R4/7 #974B52
インド・マレー半島などを原産地とするマメ科植物の芯材を原料とし、その煎汁を染料として染めた色の色名。マレー語のsapangの音に中国人が漢字をあてたのでいろいろな表記がある。この染色は奈良時代にすでに日本に渡来していた。
べんがらいろ
暗い黄みの赤
8R3.5/7 #8A4031
インド東部のベンガル地方で産出する天然の酸化鉄顔料に由来する。ベンガルのあて字なのでいろいろな表記がある。酸化第二鉄顔料の一般的色名として江戸時代には広く用いられるようになった。
おうに
つよい黄赤
10R6/12 #EF6D3E
養老2年(718年)に皇太子の礼服の色として制定されて以来、現在まで続いている染色の色名で、「おうに」とも「おうたん」とも読む。紅花と梔子(くちなし)で染めたオレンジ色で、長い間、臣下の服色としては使えない禁色(きんじき)とされていた。
ひわだいろ
暗い灰みの黄赤
1YR4.3/4 #8A604F
桧(ひのき)の皮のような茶色の色名。桧の皮を染料にしたわけではなく、黒みのある蘇芳の染色の色名といわれている。平安時代以来の伝統的な色名。
からくれない
あざやかな赤
1.5R5.5/13 #E3557F
中国江南の地域を日本では呉(くれ)と呼んだ。その呉の地から渡来した染料という意味で紅花の赤を「呉藍(くれない)」と呼んでいた。舶来の色というよりはむしろ赤い色を強調する意味で韓の字があてられたとのこと。平安時代から使われるようになった伝統的な色名である。
とびいろ
暗い黄みの赤
7.5R3.5/5 #7D483E
江戸時代の前期から用いられるようになった茶色染色の色名。大空を旋回する鳶の羽根のような色のことだが、鳥の羽根の色からとられた色名としては鶸色(ひわいろ)に次いで古い。
えびちゃ
暗い黄みの赤
葡萄(ぶどう)の古名を「えび」といった。平安時代の「えびいろ」は山葡萄の果実のような暗い赤紫のこと。近世に葡萄を「えび」とは読まなくなったので、伊勢海老の色が連想されて、その茶色みがかった色を海老茶といった。
たいしゃ
くすんだ黄赤
2.5YR5/8.5 #BA6432
中国の山西省代州産の赭土(あかつち)が昔から有名であったため、天然の酸化鉄顔料を代赭というようになった。それが酸化鉄顔料の一般的な通称になり、その色を代赭と呼ぶようになったという。
こうじいろ
明るい黄赤
5.5YR7.5/9 #FFA75E
甘い果実を意味するコウジミカンの実のような色を表す平安時代からの伝統的な色名。「こうじ」は「かんじ」の変化した語とのこと。蜜柑色(みかんいろ)、オレンジ色などの元祖。日本語の黄赤を代表する古い色名である。
くちばいろ
灰みの赤みを帯びた黄
10YR5/2 #897868
平安中期から広く用いられてきた伝統的な色名で、朽ちた落ち葉のような色を表す。この色を中心に、赤みがあれば赤朽葉、黄みは黄朽葉、緑みがあれば青朽葉と呼び分けた。ほかにも朽葉のつく色名がいくつかある。伝統的な色名の中でも特に晩秋の季節感が濃厚な文学的色名。
かりやすいろ
うすい緑みの黄
7Y8.5/7 #EED67E
奈良時代から黄の染色に用いられてきたイネ科の刈谷草は、刈りやすいからこの名がつけられたという。単独で黄を染めるほか、緑を染めるための藍の下染めによく用いられた。古来の染色技術から生まれた伝統的な色名。
みるいろ
暗い灰みの黄緑
9.5Y4.5/2.5 #736F55
磯の岩に生える海藻の一種で「万葉集」にも海松が出てくるほど、この藻は食用として広く知られていたらしい。海松を「みる」とは読めなくなったのですっかり忘れられてしまったが、中世以降、海松色はオリーブグリーンの色あいを表す、伝統的な色名の代表だった。
ときわいろ
こい緑
3G4.5/7 #357C4C
松や杉のような常緑樹の色を表す色名。中世から用いられた緑の美称で、英語のevergreenの同類である。
ろくしょういろ
くすんだ緑
4G5/4 #5F836D
石緑(せきりょく)、孔雀石(くじゃくいし)からつくられる緑色顔料の色名。炭酸銅、水酸化銅などを主成分とする、銅の錆のような緑のことでもある。岩絵の具の代表的な緑の色名としても知られている。
こはくいろ
くすんだ赤みの黄
琥珀は植物の樹脂が化石になったもので、古名は赤玉、または「くはく」といった。日本語の色名に宝石からとられたものは珍しいが、これは数少ない例の一つ。しかし、色名として用いられたのは近代のことで、主に酒類の色を形容するのに使われることが多い。
うこんいろ
つよい黄
2Y 7.5/12 #FCAC00
ショウガ科の多年草ウコンの根で染めた黄の色名。原産地の熱帯アジアではサンスクリットのcurcumaがこの植物の学名になっているほど古くから知られていたが、日本では中世末から用いられるようになり、今でもたくあん漬やカレー粉の着色に使用されている。
きはだいろ
明るい黄緑
9Y8/8 #D9CB65
ミカン科の落葉高木キハダの樹皮の内皮の黄色素を染料として染めた色の色名。防虫効果があるところから奈良時代から染め紙に用いられ、藍との重染で緑や藍色の染色にも用いられていた。やはり古来の染色材料を記録する伝統的な色名の一つ。
burnt ひわいろ
つよい黄緑
1GY7.5/8 #C2C05C
中世の色名で、このような黄緑色をした小鳥の羽根の色から名づけられている。鳥の羽毛からとられた色名としては古くから用いられている。カナリアが渡来する前は唯一の黄色い鳥だったので金糸雀色と書かれている例もある。
てついろ
ごく暗い青緑
2.5BG2.5/2.5 #244344
焼いた鉄の肌のような暗い緑みの青をなぜか鉄色という。鉄は「くろがね」と通称されるのだが、英語の鉄(iron)もブルーかグレイである。江戸後期の染色に緑みのある青には鉄を修飾語にした染色色名がよく見られる。
しんばしいろ
明るい緑みの青
2.5B6.5/5.5 #69AAC6
明治末から大正にかけて流行した、東京・新橋の芸者衆が好んで着用した着物の色から生まれた色名。新興地の芸者は新しいもの好きで、彼女たちがいち早く化学染料を取り入れたため、それが人目をひいたのだろう。ローカルな町名が色名になった珍しい例。
かめのぞき
やわらかい緑みの青
4.5B7/4 #8CB4CE
別名「のぞきいろ(覗き色)」。糸や布が藍瓶をちょっと覗いただけという意味だから当然ごく薄い藍染めの青になる。中世には一入染(ひとしおそめ)といわれた。
ふじいろ
明るい青紫
0.5P6/9 #A09BD8
フジの花房の色からとられた藤色は、明るい青紫を表す代表的な色名。平安時代から使われている伝統的な色名で、清少納言の一節にも「めでたきもの」の典型としてフジの花が登場している。
ぎんねず
明るい灰色
N6.5 #A0A0A0
銀は「しろがね」と呼ばれ、色の形容としては白の美称でもあったから、白に近い灰色の色名になった。江戸時代の無彩色を代表する色名は灰色ではなく鼠色で、グレイがもっていた古来の不吉なイメージを鼠と呼び変えることで流行色の色名にしてしまった。
りきゅうねずみ
緑みの灰色
2.5G5/1 #787C7A
茶道の完成者、千利休好みの鼠色ということだが利休本人が名づけたわけではない。後世の利休のイメージから生まれた色名。碾茶(ひきちゃ)の連想から利休は緑みのある色の修飾語になり、利休のついた色は全て渋い緑みの色である。
なんどいろ
つよい緑みの青
4B4/6 #166A88
納戸(物置部屋)の暗がりの色、納戸の幕の色、納戸方の役人の衣服の色など、この色名の説明には諸説あるが、一度にたくさん藍染めをしてそれを納戸にしまっておいたから、という説もある。江戸時代の代表的な藍染めの青の色名。
はなだいろ
強い青
3PB4/7.5 #3C639B
縹は漂から転じた字で藍汁の中に糸がただようことを表していたそうだ。もとはうすい青のこと。藍染めの代表的な青を表す色名。奈良時代から用いられた古い色名だが、中世には花田とも書くようになり、近世には花色になった。この花は露草の青い花のことである。
えどむらさき
こい青みの紫
3P3.5/7 #5F4C86
紫を染める紫草は「伊勢物語」以来、武蔵野の名草とされていたから、名物の少ない新興都市江戸では紫の色名は江戸っ子の自慢の種で、江戸名物を取り上げた蜀山人の狂歌や川柳にも紫が入っている。伝統的な京紫より青みがあるといわれている。
こだいむらさき
くすんだ紫
7.5P4/6 #775686
江戸紫のような近世の紫は今紫、それに対して伝統的な昔ながらの紫を古代紫と称した。この区別を必要としたのは今紫ができたから、ということでこれも近世の色名ということになる。
ちゃねずみ
黄赤みの灰色
5YR6/1 #9F9190
華美を禁じられた江戸時代に、四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねず)として大流行した粋とされる色の一つ。当時は茶気鼠(ちゃけねず)といわれた。系統色名では黄赤みの灰色となっているが、いい換えると茶色みの灰色である。
すすたけいろ
赤みを帯びた黄みの暗い灰色
9.5YR3.5/1.5 #605448
煤けて赤黒くなった竹というと、煤払いに用いた竹のことらしい。青竹や若竹の色名より煤竹のほうが早くから色名になっているのは庶民生活の身近にあったせいだろう。江戸時代以前の近世初期にすでにこの色名が登場している。
old rose
やわらかい赤
1R6/6.5 #C97F96
イギリスのビクトリア朝でもてはやされた流行色の色名。園芸のオールドローズとは別の意味で、古い、昔の、という形容は、色ではくすんだ、グレイッシュということになる。つまりややくすんだ灰みのバラ色ということ。
maroon
暗い赤
5R2.5/6 #682A2B
スペイン産の大粒の栗の名前がイタリア語でマローネ、フランス語でマロン、18世紀の末に英語でマルーンになったという。英語に栗の実の色のチェスナットブラウン(chesnutbrown)があるのだが、マルーンの名前でそれより赤みのある色をいうようになった。
chinese red
あざやかな黄赤
10R6/15 #FF5D20
天然の朱で古来有名なのは中国辰州の硫化水銀の原鉱「辰砂(しんしゃ)」。その名前、シンナバーまたはチャイニーズバーミリオンは14世紀に登場。チャイニーズレッドは、そのイミテーションの色名。19世紀から使われるようになった。
raw sienna
つよい黄赤
4YR5/9 #BB6421
イタリアのトスカナ地方の土は良質の天然顔料の産地として昔から有名で、その中心都市シェンナの名前で呼ばれてきた。練り合わせるのに大量の油を消費するので不経済だといわれたが、フレスコ画にはたいへん重要な絵の具で、その色名がローシェンナ。
ecru beige
うすい赤みの黄
7.5YR8.5/4 #F8CFAE
エクルもベージュもフランス語。エクルは「さらしていない」「生の」という意味。ベージュも未加工の羊毛のような色のことで、二つ合わせても生成り色ということ。それが19世紀にファッションカラーとなり、薄茶色の染色の流行色の色名になってしまった。
poppy red
あざやかな赤
4R5/14 #DD4157
ポピーは日本語ではヒナゲシのこと。イギリスでは麦畑に自生するありふれた花らしい。花の色には赤、ピンク、白などがあるが、そのうちの赤い花が英語の色名として選ばれた。色名になったのは比較的早く、1705年といわれている。
terracotta
くすんだ黄みの赤
7.5R4.5/8 #AC5647
イタリア語で「焼いた土」の意味だが、素焼きの陶器などの色のことにもなる。テラコッタは古くから用いられていたが、それが英語の色名語彙の中にとりいれられるのは19世紀の終わり近くのことで比較的新しい色名である。
burnt sienna
くすんだ黄赤
10R4.5/7.5 #A8593C
酸化鉄とコロイド珪酸を含む特性によって知られるイタリアのトスカナ地方の土は、天然顔料として昔から塗料、絵の具に用いられてきた。その土を焼いて赤みのある褐色絵の具にしたものをバーントシェンナと呼んだ。今は類似の顔料の色の一般色名である。
tan
くすんだ黄赤
6YR 5/6 #A56F3F
カシ、ナラなどの樹皮から採取した汁はタンニン酸を含み、皮をなめすのに使用された。そのなめし皮がタン皮であり、その色がタンと呼ばれた。16世紀にはすでに英語の色名として記録されている。
golden yellow
つよい赤みの黄
7.5YR 7/10 #F39A38
初期ルネッサンスの絵画では聖人を表す光輪は金泥絵の具で描かれていたが、盛期ルネッサンスには黄金の輝きに黄の絵の具が使われるようになった。goldもyellowも語源は同じだが、16世紀頃、金色を感じさせる黄をゴールデンイエローと呼ぶようになったらしい。
amber
くすんだ赤みの黄
8YR5.5/6.5 #B37D40
アンバーは琥珀(こはく)のことで、15世紀末にはすでに英語の色名になっていた。日本の琥珀色よりはるかに古いのは宝石文化の違いである。顔料が琥珀そのものからつくられたわけではなく、琥珀のような色ということ。天然顔料のアンバーとは別。
Naples yellow
つよい黄
2.5Y8/7.5 #F2C26B
「ナポリの黄」を意味する英語色名ができたのは18世紀の初め。それ以前はイタリア語で「ジァロリーノ」と呼ばれていた。鉛アンチモン化合物のこと黄の絵の具はクロームで、カドミウムの黄ができる前は黄の絵の具の代表的なものだった。
jaune brillant
あざやかな黄
5Y8.5/14 #FFCC00
フランス語で輝かしい黄色ということだが、ものはナポリの黄のアンチモン酸鉛の化合物の黄の絵の具のことであった。19世紀半ば以前は、あざやかな黄の絵の具はなかったから、これがあざやかな黄を称してもそれほど不当とはいえない。
leaf green
つよい黄緑
5GY6/7 #879D4E
木の葉緑という色名。草色のグラスグリーンとともに自然の黄緑色を表すわかりやすい色名の代表的なものである。しかし、草色ほど古くからある色名ではなく、19世紀の新しい名称とされている。
apple green
やわらかい黄みの緑
10GY8/5 #B0D3A8
日本ではリンゴは赤、アップルはグリーンが代表的な色名になっている。この色名が使われはじめた17世紀では、リンゴは緑というのがあたり前だったのだろう。アダムとイヴが蛇の誘惑に負けて手にするリンゴは、絵画作品ではやはり青リンゴに描かれているものが多い。
mint green
明るい緑
2.5G7.5/8 #81CC91
ハッカは英語でペパーミント。緑ハッカという種類もあって、こちらはスペアミントという。どちらも緑色の色名になっている。それらを代表するミントという色名は本来、グリーンと断るまでもなく緑を代表する色名とされている。しかし、色名としての歴史は浅くすべて20世紀初頭のもの。
burnt umber
ごく暗い赤みの黄
10YR3/3 #5B462A
アンバーはイタリアのウンブリア地方の英語名といわれる。トスカナ地方と並んでウンブリアの土も良質の天然顔料として西洋諸国で有名だった。その土を焼いて暗褐色にした絵の具の色で、画家のパレットには欠かせないものだった。
raw umber
暗い黄
2.5Y4/6 #7F5C13
アンバーとはイタリア、ウンブリア地方産の天然顔料の名前。ローは「そのまま」という意味で、その土の色あいが欧米各国でも好まれるようになり、17世紀以来、英語の色名になった。特に英米では家の壁の色によく用いられる。
chartreuse green
明るい黄緑
4GY8/10 #BDD458
1082年にサン・ブリュノが設立した修道院の名前がシャトルーズ。その修道僧がつくったリキュールが黄と緑のどちらともいえない色をしていたので、その色の色名にこの名前が与えられた。リキュールができたのは19世紀末だが、色名は20世紀初頭の流行色の色名である。
grass green
くすんだ黄緑
5GY5/5 #737C3E
英語の色名としては最古のものの一つ。8世紀以前にはすでに知られていたらしい。日本語の草名は雑草の色だが、英語のグラスグリーンはどうやら牧草の色らしい。メドウグリーンなど、よく似た色の色名がほかにもある。
malachite green
こい緑
4G4.5/9 #008047
天然緑青の孔雀石(くじゃくいし)、東洋では石緑(せきりょく)と呼ばれる鉱石からつくられた顔料の色名。英語の色名も13世紀以前からあったらしい。古代エジプトではすでにこの顔料が知られていて、エジプト人が目を守る呪いにこの色を目の縁に塗ったのがアイラインの始まりだという。
Nile blue
くすんだ青緑
10BG 5.5/5 #5190A4
19世紀の80年代にナイル河の名前が英語の色名に登場した。数年後にナイルグリーンも色名リストに加わった。アメリカの色名辞典ではグリーンのほうが太文字で書かれている。砂漠の国の大河だから、おそらく青や緑の河として美化されて記憶されたのだろう。
midnight blue
ごく暗い紫みの青
5PB1.5/2 #00152D
真夜中の闇が青く感じられるかどうかは別にして、暗い紺色の商業的な色名として成功したものの一つ。20世紀初めに登場した流行色の色名である。それまでよく知られていたネービーブルーよりも暗い紺色の色名として広く用いられるようになった。
lilac
やわらかい紫
6P7/6 #C2A2DA
ライラックの花の色からとられた薄紫の色名。英語の色名として定着したのは1775年前後とされている。この時代にはまだ紫や赤紫の化学染料は発見されていないので、単にライラックの花のような色という一般的な色名だったのかもしれない。
slate grey
暗い灰色
2.5PB3.5/0.5 #56555E
西洋諸国で屋根の瓦として使われている粘板岩の薄板は、石板と呼ばれるが、このグレイの色名は18世紀の初めに登場している。スレートカラーにはほかにもブルー、ブラック、バイオレット、オリーブ、パープルなどいろんなバリエーションがある。
bottle green
ごく暗い緑
5G2.5/3 #264435
酒の輸送が樽からガラスびんとコルク栓に変わったのは17世紀になってから。そのガラスびんには緑のガラスが使用された。それが薬びんなどにも普及して緑色のびんの色が色名になったのは19世紀の初め。
peacock green
あざやかな青緑
7.5BG4.5/9 #007F91
孔雀の羽根のような緑色の色名。本来ピーコックはブルーの色名で、16世紀の終わりから使用されていた。19世紀にグリーンも色名になったが、どちらで呼ぶのが正しいとはいえない。結局ブルーとグリーンの両方が現在は用いられている。
cerulean blue
あざやかな青
9B4.5/9 #0B74AF
16世紀に英語の色名になったセルリアンブルーは空色のことだった。ところが19世紀の合成無機顔料として錫酸コバルト化合物の美しい青の絵の具が工場生産されるようになり、その色の色名になった。
wistaria
あざやかな青紫
10PB5/12 #776ED2
ウイスタリアはフジの英語名。19世紀末にこの色の化学染料ができたために出現した色名である。同じフジの花の色を語源とする色に藤色があるが、藤色は明るい青紫。ウイスタリアはあざやかな青緑で微妙に違う。
lamp black
黒
N1 #1C1C1C
人類が発見した真っ黒な黒色顔料は、炭素そのもののような煤(すす)の黒である。ランプブラックは油煙の煤からとられた黒。炭素の黒のカーボンブラックの同類である。昔からこれに勝る黒はなかなかほかには見つからなかった。
ステンドグラス関連用語辞典
Stained glass Related Glossary
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