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【ステンドグラス探訪05】旧川上貞奴邸(文化のみち二葉館)後編

【ステンドグラス探訪】シリーズの第5弾です。


前回に続いて 旧川上貞奴邸のステンドグラスを。


今回はラスト、後編 - 「アルプス」、「竜田川」、4つの行灯をご紹介します。

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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO800, Photo by eto



アルプス

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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO400, Photo by eto

大広間から一つ奥の部屋、かつて食堂だったところの部屋の欄間にある4つのパネルです。


アルプスと題されているだけあり、槍が岳、乗鞍岳、御嶽山などが描かれています。電力王だった福澤桃介らしいですね。これも杉山非水のデザインとのことです。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1250, Photo by eto

元々の制作は宇野澤ステンドですが、これらのパネルは1970年代に修復されたものとのこと。ただ、ガラスはおそらく当時のものを使っていると思います。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/6.3, ISO640, Photo by eto

1970年代の修復でどう手が加わったかは分かりませんが、初夏と同じ方が制作したのがわかりますね。特徴があります。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1000, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/6.3, ISO800, Photo by eto







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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/8.0, ISO160, Photo by eto

屋外に回って裏側から。このパネルも初夏と同じラファージ工法が使われいます。すこし盛り上がった、濃い色に見えるところです。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/8.0, ISO200, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/8.0, ISO160, Photo by eto

こちらは2階部分。面白いデザインですね。






竜田川

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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1600, Photo by eto

再び屋内へ。2階の一室の壁面に設置されています。このパネルは、唯一、屋内の光で照らされています。後ろはバックライトか何かでしょうか。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/4.0, ISO500, Photo by eto

竜田川は、奈良県にある川で、昔から紅葉の名所として知られています。デザインは杉山非水ではないようです。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/4.0, ISO250, Photo by eto

この建物で、このステンドグラスだけが、唯一制作当時のオリジナルだと言われています。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/4.0, ISO250, Photo by eto

制作者は不明ですが、初夏やアルプスとは違う人でしょう。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/4.0, ISO800, Photo by eto

ケイムの表面が凸凹しています。ラウンドのケイムを使っているような感じです。全面ハンダしているかどうかはちょっと分かりません。妙に艶があります。ケイムが独特の感じに仕上がっていますね。なんでしょう、この感じは。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/4.0, ISO100, Photo by eto

ガラスの色がとても綺麗です。






行灯

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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/4.0, ISO320, Photo by eto

行灯は1階に一つ、2階に3つの計4個、あります。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/8.0, ISO640, Photo by eto

受付の方の話によると、4つのうち、この一つだけが、当時のそのままのものだそうです。ただ、他のものとの違いはわかりません。。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/4.0, ISO320, Photo by eto

シンプルで面白いデザインですね。ステンドは鍛鉄と相性が良いです。






感想・評価

アルプスは、前回の初夏と同じような評価ですね。まあデザイナーも製作者も同じなのでそうなります。色味は悪くないと思いますが、もうちょっとガラスピースの割り振り、形に統一感が欲しいところです。


竜田川は、全体のバランスが良いですね。あと、色使いも、木の枝の色がちょっと変ですが、それ以外は良いと思います。水の青と紅葉色の対比が綺麗で、それ以外の背景も薄い落ち着いた色でまとめられています。建物の雰囲気にも合っています。


行灯は、潔さを感じます。一色だけなのが良いですね。ただ、赤い胴体と手足の火星人に見えるのは私だけでしょうか。。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/2.8, ISO125, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO400, Photo by eto


この建物が元々建ったのは100年近く前ですが、当時は、ステンドグラス、というだけで珍しがられ、重宝された時代だったと思います。


それは現代でも少し言えることで、ステンドグラスである、ステンドグラスがある、というだけで、もてはやされる傾向があります。


確かに色ガラスが光を通してキラキラと輝いているだけでも綺麗です。ただ、そこに甘えていると、より良いものを作ることはできません。






「文化のみち」シリーズは、近くの他の建物にも行ったので、またご紹介します。梅澤鉄雄の素敵なステンドグラスも登場します。お楽しみに!




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