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【ステンドグラス探訪15】聖ザビエル天主堂 – 明治村

【ステンドグラス探訪】シリーズの第15弾です。


前回に引き続き、明治村です。今回は聖ヨハネ教会堂をご紹介します。


建物の中ではいろんなイベントが催されていましたが、先ずは建物自体のステンドグラスを。

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SONY DSC-RX1R, 1/800, f/5.6, ISO100, Photo by eto

聖ザビエル天主堂

建物正面の大きなバラ窓が印象的で、ヨーロッパ風の趣ですが、その上に漢字で「天主堂」と縦書きされており、日本風情を漂わせています。素敵な建物です。かのフランシスコ・ザビエルのために作られたのだそうです。


聖ザビエル天主堂 - 明治村


ここの建物の外壁にあるステンドグラスは鉛のケイムが使われていないため、正確にはステンドグラスとは言わないかもしれません。いずれも、木の桟と色ガラスで組まれています。


建物前にある説明書きには以下のように書かれています。


聖ザビエル天主堂

聖ザビエル天主堂は16世紀に来日し、日本にキリスト教を伝えたイエズス会宣教師、フランシスコ・ザビエルを記念して建築されたカトリックの教会堂である。設計者はフランス人宣教師のパピノ神父、施工者は棟梁ペトロ横田といわれる。


内部は身廊、側廊のある三廊式で、大アーケード、トリフォリウム、丸窓のあるクリアストーリーの三層で構成されたゴシック様式である。木造部は総欅造、また、ステンドグラスは色ガラスに白色塗料で草花模様を描き、その外側に透明ガラスを重ねて保護している点が特色である。





薔薇窓と十字架

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正面の薔薇窓と天辺の十字架はオリジナルを複製したものです。


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そしてオリジナルは堂内に展示されています。


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十字架が風雪で劣化しているのがわかります。


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薔薇窓は、なかなか精巧な作りです。


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こちらが現在の薔薇窓。


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なかなかの迫力です。


堂内の立札には以下のような説明書きが書かれています。


薔薇窓 明治23(1890)年製

薔薇窓(ローズ・ウィンドー)は、ゴシック様式の教会堂建築における大きな特色のひとつで、はめこまれたステンドグラスからの美しい光が、壮麗な空間を演出します。


ここに展示されている薔薇窓は、昭和48(1973)年に京都から移築するにあたって、保管と保存のため取り外したオリジナルです。


直径は3.6メートルあり、木製の枠にはめこまれています。ヨーロッパ中世以来の伝統的なステンドグラスは、図様を描いて焼き付けた色ガラスを、鉛の縁でつなぎ合わせます。しかしこの薔薇窓は、本格的なステンドグラスの製造法が日本にもたらされる前のものであるため、木製枠を使った日本独自のものです。また、ガラス絵の手法を使って色ガラスに白ペンキで図様を描き、外側に透明ガラスを重ねて保護している二重ガラスとなっています。


中央から放射状に伸びている12本の枠線は、キリストの教えを広めるため、世界各地に散らばった「十二使徒」を表しています。

十字架

ここに展示されている十字架は聖ザビエル天主堂が京都にあった当時、建物正面の頂上に立っていたものです。ケヤキを使い、一本から全体を彫り出した「丸彫」という技法によって作られています。移築調査時、表面の劣化が進んでいたため、複製した新しい十字架を載せました。


現在立っている十字架も風雪による劣化のため、明治村でも二代目のものとなっています。





祭壇のステンドグラス

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そして薔薇窓と正反対側の祭壇です。


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ステンドグラスの下にある像は、左より、アッシジの聖フランチェスコ、洗礼者聖ヨハネ、大天使ミカエル、聖フランシスコザビエル、聖ヨセフ、聖ペテロ、聖ステファノだそうです。






側面のステンドグラス

建物の側面にも、左側・右側で同じ図柄の沢山のステンドグラスが入っています。

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内部から光が差し込み、いい感じになっています。


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小形の薔薇窓。


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こちらは最上部にあるステンドグラス。


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感想・評価

あまり見かけないタイプのステンドグラスです。


鉛のケイムではなく木枠が使われており、ほとんどのガラスに絵付けがされているため、インパクトがあり、独特の印象を醸し出しています。


ヨーロッパの教会にあるような、遠くから見る想定で作られたステンドグラスではありますが、近くで見ても悪くないのは、丁寧に作られているからでしょう。絵付けの部分の色がかすれていたりして、古い感じが出ているのもグッドです。

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ほぼ全てのガラスが赤・青・緑・黄といった原色であるため、騒がしく落ち着かない印象もありますが、逆にここまで多用されていると、何故か許せる感じがしてくるから不思議です。中途半端ではなく、突き抜けることの大事さを教わった気がします。あと、原色が多用されると、何か神聖な感じがしますね。


どの図柄も、放射状や縦方向に同じ模様が繰り返されていますが、それが建物の雰囲気とあいまって、圧力・重みとなり伝わってきます。

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万人が感動するタイプのステンドグラスでは決してありませんが、これはこれで良いかなと思いました。潔いですよね。


次回のステンドグラス探訪は、この聖ザビエル天主堂の中で催されていた展覧会をご紹介します。




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