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【ステンドグラス探訪16】木内真太郎 - 明治村

【ステンドグラス探訪】シリーズの第16弾です


今回は、聖ザビエル天主堂内で催されていた「木内真太郎ステンドグラス歴史展」より木内真太郎さんの作品をご紹介します。


この方は、日本初の本格的なステンドグラス工房である「宇野澤ステインド硝子工場」の立ち上げに参画された方です。

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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO800, Photo by eto

木内真太郎さん

かの元祖宇野澤ステンド設立時からステンドグラスを製作されていた方です。東京から大阪に移り宇野澤ステンドグラス製作所大阪出張所を経て大阪玲光社を設立。玲光社は現在も続いています。


つまり、何故か言われているのを聞いたことがありませんが、現存する日本最古のステンドグラス工房の設立者なのです。松本ステンドさんより古いです。


会場では以下のように説明されていました。

木内真太郎 明治13(1880)年~昭和43年(1968)年

建築現場の監督を経て、明治39(1906)年、日本初の本格的なステンドグラス製造を始めた宇野澤辰雄率いる「宇野澤ステインド硝子工場」の立ち上げに参画。


大正10(1921)年に「大阪 玲光社」を設立し、都ホテル(京都市)、大阪市中央公会堂、萬翠荘(松山市)、岐阜県庁、旧本多忠次郎(岡崎市)などをはじめ、全国各地のステンドグラスの制作に携わった。







木内真太郎さんのステンドグラス

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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1250, Photo by eto

変わったデザインですね。嫌いじゃないです。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO800, Photo by eto

周りの帯のガラスが、典型的な和ガラスである「色付きのダイヤ」なので、古いものであることはすぐわかります。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1000, Photo by eto

大きな円のガラスは絵付けがされていて、独特の深い雰囲気を漂わせています。まるで月のようです。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1250, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO640, Photo by eto

一つ一つのガラスが深いです。






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SONY DSC-RX1R, 1/60, f/5.6, ISO6400, Photo by eto

これまた、いい感じで。まるでシャガールの画のよう。


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SONY DSC-RX1R, 1/60, f/5.6, ISO6400, Photo by eto

こちらも個性的なガラスばかりです。深いです。そのせいか、多少割れててもあまり気になりません。ちなみに、シャガールは木内真太郎と同年代です。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO2000, Photo by eto

渋い色使い。オパレッセントグラスはココモなんでしょうね。時代的に。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO2000, Photo by eto

クリアや薄いアンバーのガラスは、見たことのないガラスですね。


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SONY DSC-RX1R, 1/20, f/5.6, ISO6400, Photo by eto

古いものなので、こんな単純なものでも価値があります。


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SONY DSC-RX1R, 1/30, f/5.6, ISO6400, Photo by eto

ちなみに、右下の「S」は真太郎の頭文字です。


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SONY DSC-RX1R, 1/30, f/5.6, ISO6400, Photo by eto

結構劣化が激しいので、外気にさらされていたのかもしれません。





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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1250, Photo by eto

こちらは絵付けの一枚ガラス。森永のエンゼルマークですね。 ・・・ですよね。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1250, Photo by eto

なんか違う気もしますが・・・ 昔はこうだったのでしょうか。ちなみにTMは森永の創始者のイニシャルなんだそうです。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1600, Photo by eto

こちらも絵付け。ピカソ風?!です。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1600, Photo by eto

ちなみにピカソも木内真太郎と同年代の人間です。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1600, Photo by eto

こちらは何かのマークでしょうか。


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SONY DSC-RX1R, 1/80, f/5.6, ISO1600, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R, 1/25, f/5.6, ISO6400, Photo by eto

打って変わって、こちらはモザイクです。イエス・キリストかな。ちょっとピンボケ。


木内さんは、いろんなことをやられる方だったんですね






感想・評価

古いステンドは、たいてい良いですね。しっとりと落ち着いていて、安心して見られます。渋い年代物のステンドグラスは、自分の好きなタイプのステンドグラスの一つです。


なぜ、今のはダメなのが多く、昔のは良く見えるのか?


技術力は全く関係なく、デザインや色使いやガラスの種類が違うから、というのはわかります。


それ以外の理由としては、ガラスが今は見ない物が多く、それが新鮮で目新しいため良く映るから、また、ガラスの汚れやケイムの劣化が味わい深さを醸し出しているから、というのが思いつきます。


あとは、ガラスの種類が今と違って少なく、その中でやり繰りしているのでそれで統一感が出ている、というのもある気がします。

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SONY DSC-RX1R, 1/60, f/5.6, ISO6400, Photo by eto

加えて、レトロな感じはステンドグラス自体の持つ魅力と相性が良いのだと思います。


今回の作品は、技術的に優れている、というのは、今回のを見る限りはありません。ただ、発想や意匠には、ドキッとする部分があります。


昔の方も、昔の方なりに考えて、工夫して、試したりしていたのだな、というのが伝わってきます。それを目の当たりにすると、月並みですが、自分も頑張らなきゃな、と思えてきます。いや本当に。




次回のステンドグラス探訪は、引き続き聖ザビエル天主堂の中で催されていた展覧会から、木内保英さんのステンドグラスをご紹介します。この方は、真太郎さんの孫に当たります。




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