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【ステンドグラス探訪78】外交官の家(旧内田定槌邸)

横浜の山手にある外交官の家。


改修工事が終わりやっと見られるようになったので、早速行ってきた。

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SONY DSC-RX1R , 1/1600, f/4.0, ISO100, Photo by eto

外交官の家

みなとみらい線の元町・中華街駅から歩いて30分くらい。新宿三丁目から一本で行けるのがいい。


最寄駅はJRの石川町駅だが、時間があれば、ぶらぶらと歩いて行っても気持ちが良い。この日のように、横浜の街並みを感じながら寄り道しつつ散策するのも、なかなかどうして悪くない。まあ、この季節、花粉が舞ってなければ、なお良いのだけれど…。


小高い丘の上に、山手イタリア山庭園という場所があり、そこに今回のお目当て、外交官の家がある。


この建物は、内田定槌(うちださだつち)という明治時代の外交官の邸宅として東京都の渋谷区に建てられたものが、ここに移築されたものだそうだ。


外交官の家 - Official
山手イタリア山庭園 - Wikipedia






食堂のステンドグラス

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入って直ぐにあるステンドグラス。食堂の外側から見たところ。


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薔薇を極限まで抽象化しているデザイン。良く見ると面白い。


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食堂側から。この時間はこちら側からが、綺麗に見える。






玄関ホールのステンドグラス

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さて、本命のステンドがこちら。


奥の閉まっているところが玄関で、その手前、左右に開いている扉にステンドが入っている。


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この奥のは、ステンドではなく、一枚ガラスと金物。内田家の家紋、「丸に剣三つ柏」がデザインされている。


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階段からの日を受けて。


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補強は、たまに見かける昔の方式の奴。


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裏側から。


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左の扉は、残念がら光が反射してしまう位置に。






暫くしたら、他の見物客の方が来て、大胆にも扉を開けていまいた。便乗便乗…。


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大客間のステンドグラス

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ここにもステンドが入っているのだが、なぜか近付けないようになっていた。


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外から。


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外から見て左側のステンドは、下の部分が修理されている。


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が、なぜか、オリジナルと違う太さのケイムを使って、変な色のパティーナで色が付けられているー。


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↓のと比べると違いが良く分かる。


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オリジナルは、組み方が雑で、ハンダの盛りも少ない。きっと、他のステンドとは違う人間が組んだのだろう。この作りじゃ、そりゃ痛むはな、と言う感じ。


他にも何点か。


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感想・評価

玄関の2枚のステンドは、古くてデザイン性が高いので、そこそこ有名なものだと思う。自分は、前に本に載っているのを見て、ずっと見てみたいと思っていた。


制作者は、職員の方に伺ったところ、木内真太郎と言われているそうである。以前にもこのブログで紹介した方だ。この方は生まれが1880年で、この内田定槌邸が1910年に建てられたものなので、30歳の時の作品ということになる。ただ、全てのステンドのデザインと制作を1人で行った訳ではないと思うが。


モチーフは花と葉のようなものだが、かなり大胆に抽象化されており、すっきりと上品ながら、なにこれ?という不思議さが漂った、面白い意匠が施されている。人間は、良く分からないモノに惹かれる性質がある。


ペジェ曲線を使ったかのような流線型のラインがまた綺麗で、ほぼシンメトリーだが、一部だけ非対称になっている。亜シンメトリーだ。これをデザインした人は、良く分かっている。

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中央のピンクのガラスが、主役と言うか、嫌でも目が行くところであるが、このガラスは何だろうか。制作当時、ガラスメーカーはココモかウィズマークぐらいしかなかったと思われるが、そこのガラスだろうか。時代背景を考えると、このガラスはとても珍しい。


現代のガラスメーカーだと、ブルズアイなんかが作ってそうなガラスだが、こんな、100年以上前の古いステンドグラスでこのようなガラスが使われているのは、見たことがない。


このガラスを引き立てるような、葉の緑やアンバーのガラス使いも、また美しい。


作りも丁寧で、大事に作られたのが出来上がったステンドを見ただけでわかる程だ。厚めに盛られた全面ハンダが何とも美しい。ガラスは、残念ながら至る所が割れているが、この全面ハンダは、あと何百年も持ちそうなくらいの堅牢性を示している。

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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO640, Photo by eto




この建物内の3か所にあるステンドは、あまり共通点が見られない。少なくとも、玄関のステンドとそれ以外では、デザインした人は違うだろう。曲線の使い方・細部のこだわりが、玄関のステンドだけ図抜けている。



さて、この外交官の家は、建物自体はちょっと微妙だ。移築したり増築したりされたせいか、少なくとも当時の雰囲気は損なわれている。


あと、大客間のステンドグラスは、某横浜のマイスターが修理を行ったそうだが、これは痛い。何か事情があってこうなっているかもしれないが、修復されたモノだけを見ると、ちょっと有り得ないなと思う。




このあと、近くにある別のステンドを見に行ったので、また近々アップしようかと思う。



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