Image

【ステンドグラス探訪79】パシフィコ横浜

パシフィコ横浜の国立大ホールにあるステンドグラス。


世界有数の巨大なステンドグラスが、こんな僻地に。

Pocket

Image

SONY DSC-RX1R , 1/100, f/5.0, ISO100, Photo by eto

パシフィコ横浜

正式名称は、横浜国際平和会議場。APECが開催されたこともある程の、きちんとした巨大複合施設。


主に、会議センター、展示ホール、国立大ホール、ホテル(インターコンチネンタル)の4つに分かれているが、その中の国立大ホールのエントランスに、今回お目当てのステンドグラスがある。


みなとみらい駅から徒歩5分の場所にあるが、海側の外れにあるので、普通に暮らしてたら、あまり行くことははないだろう。


普段は、このホールに用がある人しか中に入ることができず、ガラス越しにしか見ることが出来ない。ただ、この日は、月に何度かある一般開放日であるため、中に入って見ることが出来た。


それにしても、国立大ホールって・・・凄い一般的な名前を付けたもんだなと。なかなかのネーミングセンスだ。


パシフィコ横浜 - Official
パシフィコ横浜 - Wikipedia






国立大ホールのステンドグラス

Image

SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.0, ISO250, Photo by eto

タイトルは、「星座 '94横浜」。あまりにも巨大なため、カメラでその全体像を捉えきらない。


Image

SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.0, ISO250, Photo by eto

ここがオープンした1994年の、6月2日(開港記念日)に横浜で見ることが出来る星座を表現しているのだそう。


Image

SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.0, ISO160, Photo by eto

おとめ座。


Image

SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.0, ISO125, Photo by eto


Image

SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.0, ISO200, Photo by eto

いるか座。


Image

SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.0, ISO100, Photo by eto

ガラスは、色々なメーカーのモノが使われている。スペクトラム、ランバーツ、ウロボロス・・・。


Image

SONY DSC-RX1R , 1/160, f/3.5, ISO100, Photo by eto

こぎつね座。


Image

SONY DSC-RX1R , 1/125, f/3.5, ISO100, Photo by eto


Image

SONY DSC-RX1R , 1/100, f/4.0, ISO100, Photo by eto

こと座。


Image

SONY DSC-RX1R , 1/100, f/4.0, ISO100, Photo by eto


Image

SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.5, ISO100, Photo by eto


Image

SONY DSC-RX1R , 1/100, f/4.5, ISO100, Photo by eto


Image

SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.5, ISO320, Photo by eto

1階の外からの眺め。


Image

SONY DSC-RX1R , 1/100, f/4.5, ISO100, Photo by eto


他にも何点か。


Image Image Image Image Image Image Image Image Image Image Image Image





感想・評価

幅13~19m、高さ14だそうだ。平米にすると、224平米。おそらく、日本で最も大きいステンドグラスじゃないかと思う。金額にすると、仮に平米30万として、6720万円ということになる。


制作した工房は、現地にはどこにも書かれていなかったが、調べたところクレアーレであった。まあ、公共施設でこの大きさならこの会社だろうな~という予想通りだった。


原画は平山郁夫氏。銀座駅上野駅にもクレアーレ+平山郁夫のステンドがあるのは、このブログでもご紹介したことがある。これで3つ目だ。

Image

SONY DSC-RX1R , 1/100, f/3.5, ISO100, Photo by eto


さてさて、このお化けステンドグラス。先ず真っ先に思ったのは、これ、ステンドグラスである必要がないな、と。


巨大すぎて、ガラスのテクスチャに目がいかないので、ガラスでなくても、プラスチックか何かに絵を印刷して裏から光を当てれば同じようなものが出来るだろうと思う。リングモトルやアンティークの複雑な柄、綺麗な柄のガラスを使っているが、引いて見るとその有難味が分かり辛いのが勿体ない。ここまで大きいと、ガラス細部の綺麗さがその作品の魅力に直接繋がらないのだ。


不透明系のガラスを使い、裏からバックライトを当ててその透過光で見せている訳だが、もう少しガラスらしさを出せなかったものか。

Image

SONY DSC-RX1R , 1/125, f/3.5, ISO100, Photo by eto


デザインは、何とも言い難いが、特に評価できる点はない。無難にまとめたな、と言う感じ。ステンドグラスに詳しくない人が原画を書いて、それをステンドグラスにしたものは、つまらないモノばかりだ。これも同様。


中途半端に具象的であり、中途半端に抽象的。その上、芯と言うか、ポリシーのようなものが感じられない。主役が何か分からず、焦点がボケているのもダメだ。あとは、バックのガラスの割りがダサイ。


良いところは・・・、青と黄色の色の対比は、まあ綺麗かなと思う。あとは、巨大なこと。圧倒されるほどデカい。おおぉぉ~、ってなる。


これだけ大きいと、やっぱりいろんな人がいろんなことを言うだろうから・・・こうなっちゃうんだろうな、と勝手な想像をしてしまう。作品全体を貫く明確な意思がない。バラバラ。いろんな人の意見を取り入れた結果、無難に不時着してしまったのでは。


目的が、平山郁夫を使ったステンドありき。ビックネームを使ってビックなモノを作ればそれで良いのか。良いもの作ろうと思っていないのでは。などと、勝手な想像をしてしまう。




開放日だからということで、わざわざ見に行った訳だが、人は殆どいなかった。


2階からだけ見学ができ、1階からは見られない。そして、ガードマンが常に見張っている状況。


写真を撮っていると、ガードマンにあまり沢山は撮らないで、と言われた。周りに他の見学者はゼロ。理由は不明。まあ、あんまり撮らせないように、上から言われているのだろう。かなり感じが悪かったが、まあ・・・お役所的と言えばそんな感じだ。


と言う訳で、今回のステンドは、大きくて金がかかっているけど出来が微妙で、その上、見る環境も良くないので、わざわざ見に行くほどでも無いと思う。



Pocket

関連する記事 - Related Post

ステンドグラス屋のウェブサイト戦略

ステンドグラス関連会社のHP運営事情 Googleの検索窓に適当な語句を入れ、ステンドグラスに関係する会社・工房を、制作会社を中心に色々と見てみた。 ステンドグラス関係の会社と言っても、大手の「...…
続きを読む

【ステンドグラス探訪77】小笠原伯爵邸

小笠原伯爵邸 東京都新宿区にある小笠原伯爵邸は、昭和初期に建てられた、一風変わった洋館だ。小笠原長幹伯爵の屋敷として建てられたが、戦中・戦後を過ぎ、紆余曲折を経て、現在はレストランとなっており、月...…
続きを読む

【ステンドグラス探訪75】晩香廬

晩香廬 晩香廬(ばんこうろ)は、渋沢栄一という、日本資本主義の父と言われる人物が所有した建築物の一つ。大正の初期に建てられ、100年の歴史を持つ。国指定の重要文化財。 ここのステンドグラスは...…
続きを読む

【ステンドグラス探訪76】青淵文庫

青淵文庫 晩香廬と同じ敷地内、すぐ隣あるのがこの青淵文庫(せいえんぶんこ)だ。青淵とは渋沢栄一の雅号からきており、文庫は書庫を意味する。晩香廬もそうだが、ネーミングセンスが秀逸だ。 ちなみに、晩...…
続きを読む

ステンドグラス職人になる方法

はじめに 「夢を持ってはだめ」 私が初めてステンドグラスを作ったのは、東京の都心にある、とある個人の方の工房でした。その頃、色々あって急にステンドに強い興味を持ち、当時荻窪に住んでいた私はネットで近くのステンド...…
続きを読む

 Comment

メールアドレスが公開されることはありません。