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【ステンドグラス探訪82】東京女子大学礼拝堂

かねてから目を付けていて、ずっと行きたいと思っていた東京女子大学の礼拝堂を見に行ってきた。


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SONY DSC-RX1R , 1/640, f/5.6, ISO100, Photo by eto

東京女子大学

吉祥寺と西荻窪の間くらいの場所にある、ミッション系の女子大学。東京では、ある程度名の通った名門女子大として知られている何度か前を通り掛かったことがあるが、外から見るだけでも、雰囲気の良い建物が並んでいるのがわかる。


これらの建物を設計したのは、アントニン・レーモンド(Antonin Raymond、1888-1976)というチェコ出身の建築家で、フランク・ロイド・ライトが帝国ホテルの建設で来日した際に、助手として一緒に来た人物。


お目当ての礼拝堂のステンドグラスは、彼が、フランスのル・ランシーにあるノートルダム教会を模倣したものとされている。


女子大ということで、決して気軽には入れない訳だが、今回は学園祭ということで気持ち的にも躊躇することなく入ることができた。


東京女子大学 - 歴史的建造物
アントニン・レーモンド - Wikipedia







礼拝堂のステンドグラス

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外から見た、礼拝堂の外壁。


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礼拝堂の中へ足を踏み入れる。


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42色のガラスが使われているのだそう。息をのむ美しさだ。





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ガラス自体だけではなく、色ガラスの色が映ったレンガがまた美しい。


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背面にある巨大なパイプオルガン。


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ガラスの色が映るコンクリートが、本当に美しい。


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他にも何点か。


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その他

敷地内には、礼拝堂の他にも歴史のある建物が幾つか建っている。


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外国人教師館。まさにフランク・ロイド・ライトそのものの意匠。


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最近できたであろう建物に入っているステンドグラス。


学園祭の最中とはいえ、基本的にカメラの撮影は禁止であったようだ。ただ、今回参加した、キャンパスツアーという建物を案内してもらいながら歩く企画内に限り、OKであった。


警備員が配置され、カメラを構える人を厳しく注意するのを見かけたが、そこまでしなくても良いのではと思った。どこへ行ってもいつも思うことだが、雇われ警備員ほど融通の利かない人種もいない...。







感想・評価

ル・ランシーのノートルダム教会を模したとされているが、ステンドグラス部分については、写真を見る限りは、決して単なるコピーではないのが分かる。


ル・ランシーの方は、枠で囲まれた一つ一つがステンドグラスの細かな模様(ケイム組み?)になっているように見えるが、女子大の礼拝堂は一つの枠で一色の一つのガラスである。それが、建物全体では42色の色ガラスが組み合わさり、構成されている。

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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO125, -0.3EV, Photo by eto


ステンドグラス自体の意匠は、水平線・垂直線を基調とした上で、丸や三角、菱形をバランス良く配したシンプルなものと言える。その中で、大胆な線の強弱、細部の細かな線の変化が上手い。


また、通常のケイムで組んだステンドグラスではなく、コンクリートブロックで1ピース1ピースが囲まれた特殊な造りをしており、太い線(ブロック)の暗い部分が多い分、一層ガラスの明るい部分が強調され、強く輝いて見える。


この、影(コンクリート)とガラスの割合がこのステンドグラスの魅力に大きく関係しているのは、今回の最も大きな気付きかもしれない。影が大きいほど、光はより輝くということだ。


そういった要因や、色ガラスの色がブロックの側面や柱に映る現象が効果的に活き、ガラス自体の面積での粗密がなくとも、このステンドグラスを退屈ぜずに見ていられる、重厚で魅力的なものに仕上げている。


また、アントニン・レーモンドは、ライトの弟子であるだけあり、ライトの影響が微かに見て取れるのも面白いところだ。


強いて難点というか、もっとこうだったら、と思うのは、その規模。このステンドグラス、つまりこの建物がもう2まわりくらい大きかったら、その魅力は圧倒的なものになっていたのではないかと思う。この種のステンドグラスは、大きさ・規模自体が魅力の源泉であると思うのだ。

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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO1250, -0.3EV, Photo by eto


話は変わるが、礼拝堂のステンドグラスとは対照的に、最近できたであろう建物に入っているステンドグラスが、まるで駄目で驚いた。


チープなガラスで安っぽいデザイン。何よりも、想いを込めて作っていない(万が一想いがこもっているのならば、才能・センスがなさすぎ)。ホームセンターで売ってそうなくらいのしょぼさは、落胆を通り過ぎて、不思議ですらあった。






見に行く前は、本家であるフランス、ル・ランシーのノートルダム教会には及ばないのだろうと思っていたが、両者は別物なのだと認識を新たにした(本家の方は写真でしか見ていないが)。


下敷きにしたのは確かであろうが、模倣に終わらず、確かなオリジナリティーを感じた。それは、師匠であるフランク・ロイド・ライトのDNAであったり、レーモンド自身の個性が注がれた結果なのだろう。ル・ランシーのものよりも、余計な装飾を廃して、ガラスとコンクリートだけで荘厳なテイストを醸し出すことに、見事に成功している。


気軽に身に行けるステンドグラスではないが、東京、いや、日本を代表するステンドグラスの一つであることは間違いないと思う。




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