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【ステンドグラス探訪83】JR東海道線のステンド2つ【小田原・湯河原】

JR東海道線の駅で見たステンドグラスを2つご紹介。


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SONY DSC-RX1R , 1/500, f/2.0, ISO100, Photo by eto

JR東海道線

静岡方面に出かける用事があったので、ついでにJRの東海道線の駅に入っているステンドグラスを撮ってきた。


東海道線と言えば、過去に新橋品川のステンドグラスも撮ったが、今回のも同じ系統のステンドだ。


とりあえず今回は、目についた小田原駅と湯河原駅のものをご紹介するが、他の駅にもステンドが入っているかもしれない。






小田原駅のステンドグラス

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SONY DSC-RX1R , 1/100, f/4.0, ISO100, Photo by eto

JR小田原駅の、東西自由通路にあるステンドグラス。タイトルは「日月山海小田原」。

サイズは、縦が2.5m、横が8m。原画は芳澤一夫さんという方で、制作は2003年にいつもの某工房が行っている。


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO125, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/100, f/5.6, ISO100, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/100, f/5.6, ISO100, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/160, f/5.6, ISO100, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/5.6, ISO100, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO500, Photo by eto

この一枚だけは、夜に撮影。昼間とは違って暗く見えるが、バックライトか室内の光か何かで、裏から照らされてはいる模様。






湯河原駅のステンドグラス

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SONY DSC-RX1R , 1/125, f/4.0, ISO100, Photo by eto

ステンドグラスは改札の外にあるが、改札内から撮影可能。

タイトルは、「湯河原の四季」。縦1.3m、横7.8mで、1985年の制作。


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SONY DSC-RX1R , 1/100, f/4.0, ISO100, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/100, f/4.0, ISO100, Photo by eto


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SONY DSC-RX1R , 1/80, f/4.0, ISO100, Photo by eto

以前ご紹介した上野駅のステンドに似ている。

制作年も同じで制作工房も同じなので・・・、そういうことなのだろう。


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SONY DSC-RX1R , 1/100, f/4.0, ISO100, Photo by eto

別角度から撮影。アンティークのクリスタルラインが良く分かる。






感想・評価

公共の場所にあるステンドグラスは、古いものは由緒ある家屋や教会、新しいものは商業施設、公共施設に入っていることが多い。その中でも、「駅」に入っているステンドグラスは、かなり多い印象がある。


駅のような場所に入るステンドグラスは、パブリックアートと呼ばれていて、その殆どは、とある非営利団体が率先して入れているようである。


駅という場所だけに、いろんな「しがらみ」の影響を受けて、導入に至っていることは想像に難くないが、実際はどうなのだろうか。駅にあるステンドは、9割方は同じ工房が制作しているようなので、作風も同じようなモノが多い


小田原の方は、全体の色使いは悪くない。ガラスも、アンティークを使い、絵付けやサンドブラストなどで凝ってはいるように見えるが、肝心の線に工夫が足りない。ガラスの割りが均一で線の強弱もなく、退屈な印象を受ける。


何らかの、作品としての圧力や鬼気迫るモノが欲しい。そうしなければ、ただ原画をトレースしてステンドグラス化しただけの工芸品で終わってしまう。


あとは、かなり人目に付かない場所なので、それを考慮したステンドグラスであって欲しかった。細かい箇所に凝っても、下からはほとんど見えない。

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SONY DSC-RX1R , 1/640, f/2.0, ISO100, Photo by eto

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SONY DSC-RX1R , 1/160, f/4.0, ISO100, Photo by eto


湯河原の方は、全体の構図がとても残念だ。一つの作品であるのに、左側と右側で全く違うモチーフで、その間にある真ん中のモチーフも何だか良く分からない。全体感がここまでないステンドも珍しい。要素を盛り込み過ぎて、まとまりがなくなてしまったのだろう。その点は、上野駅のステンドに、悪い意味で通じるものがある。


湯河原がこれで、そこから18年後に作った小田原のを見ると、ある意味、進化はしているとプラスに捉えることも、できなくはない。


今回のステンドを見ていると、やっぱりステンドグラスの図柄の基本は抽象だなと思う。具象系で攻めるなら、もっと圧倒的なデザイン力が必要だろう。あまりに意匠がダメダメだと、膨大な時間を費やして制作に携わった人たちが気の毒でならない。


駅ステンドは大概が不発だが、一番の原因は、キーマンのセンスのなさ、だろうと思う。その次が、大きな組織ならではの、シガラミ。この先、またステンドは駅に入っていくと思うが、工芸の域を脱してアートにまで昇華させたステンドグラスを駅で目にする日は、果たして来るのだろうか。




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